無職時代の友人付き合い

以前、長く勤めた会社を退職し、半年以上無職でいたことがあります。
なんとなく働く気にならず、わずかな貯金と失業保険で暮らしていました。
再就職するまでの間は、何をするでもなく、実家でのんびり過ごしたり、旅行に行ったりしていました。

しかし、ただ生活するだけでお金というのは減っていくものです。
もちろん失業保険だって、永遠に続くものではありません。
日に日にお金に対する焦りのようなものが心を蝕んでいきました。
例えば、友人から飲みの誘いを受けた時。
行きたいのはやまやまですが、一度飲みに行けばお金が飛びます。
でも、「お金がないから」という理由で何度も断っていれば、友人も気を悪くするでしょう。
当時は相手の反応を見ながら、誘いを受けるかどうか真剣に悩んだものです。
貯金の残高を気にしながらの友人付き合いは、ものすごく居心地の悪いものでした。
生真面目な性格上、適当な付き合いができなかったのです。
そのうちに、誘われること自体が苦痛になってきてしまいました。
仲の良い友人には正直な気持ちを伝えていましたが、それでもやはり気を遣うものです。
そんな状態に嫌気がさし、就職活動に本腰を入れることにしたのです。
幸い一社目で内定をもらい、再就職はすぐに決まりました。
お給料は前職に比べてそんなに多くありませんが、働いていなかった頃よりは心に余裕ができました。
働くようになってからは、気持ち良く友人の誘いを受けることが多くなったように感じます。
貧乏な暮らしというのは、心をも貧相にするものだ、と痛感した出来事です。

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